二時間の映画を見終えると、目の奥が重い。これは年齢のせいだと思っていた。実際そういう面もあるのだろうが、画面の明るさを一段下げただけで、かなり変わった。
先に断っておくと、以下は明るさの設定だけを触った記録で、機材は足していない。画面の後ろを少し明るくして明暗差そのものを小さくするという方法もあるが、こちらはまだ試していないので効き目までは書けない。道具としてはテレビの裏に貼るテープ状のライトが一般的だ。
- テレビの背面に貼るUSB給電のテープライト:調光できるものなら画面の明るさに合わせて加減できる(別の通販サイトの取り扱いページもあります)
すぐに効果が出たわけではなく、慣れるまでに二週間ほどかかっている。その経過を書いておく。
一日目:暗くて見づらい
下げた直後の印象は、単純に「暗い」だった。明るい場面の抜けが悪く、映像が沈んで見える。これでは作品を楽しめないと思って、その日のうちに一度戻している。
翌日また下げ直したのは、戻したあとで目の疲れがはっきり出たからだった。比較すると差がわかる。暗いと感じたのは、直前まで明るい設定に目が合っていたせいだったらしい。

一週目:部屋の明るさとの関係に気づく
数日続けてわかったのは、画面の明るさ単体ではなく、部屋との差が問題だったということだ。真っ暗な部屋で明るい画面を見ると、瞳孔が開いた状態に強い光が入る。これが疲れの正体だった。
やったのは二つ。画面の明るさを一段下げること。そして、テレビの背面側に間接照明を一つ置くこと。後者のほうが効いたかもしれない。画面の周囲がぼんやり明るいと、画面との明暗差が縮まる。
照明の色も試した。白っぽい光だと画面の色味が変わって見えるので、暖色のものにしている。明るさは、手をかざして影がうっすら出る程度。それ以上明るくすると、今度は画面が負ける。
二週目:暗い場面が見えなくなる問題
ここで一度つまずいた。明るさを下げると、暗い場面の情報が沈む。夜のシーンで何が起きているかわからない、という状態が出た。
解決したのは、明るさではなく映像モードのほうを見直したときだった。映像モードを見直したときの話にも書いたが、店頭向けの設定が残っていると暗部の階調がつぶれる。モードを変えてから明るさを下げる、という順番でやり直したら、両立した。
結局どこに落ち着いたか
- 映像モード:映画向けのもの
- 明るさ:初期値から二段下げ(結果的に一段では足りなかった)
- 部屋:テレビ裏に暖色の間接照明を一つ
- 視聴距離:以前より二十センチほど離した
最後の距離については偶然だった。ソファの配置を変えたときに離れたのだが、そのほうが楽だと気づいた。画面の大きさに対して近すぎると、視線の移動量が増える。
ちなみに、スマートフォンやタブレットで見るときは同じ調整が効かない。画面が近いぶん影響が大きく、こちらは自動調整に任せたほうが結果がよかった。機器ごとに答えが違うのは面倒だが、そういうものらしい。
一か月後
二時間の映画を見たあとの重さは、ほとんど気にならなくなった。就寝前に見た日の寝つきもよくなった気がする。こちらは気のせいかもしれないが、少なくとも悪くはなっていない。
字幕まわりの見え方も一緒に調整している。字幕のサイズと色を変えた話と合わせると、暗い部屋での視聴はかなり楽になった。明るさを下げたぶん、白い字幕がまぶしく感じにくくなる面もある。
設定を変えた直後の違和感で判断しなくてよかったと思っている。一日で戻していたら、今も目の疲れを年齢のせいにしていた。
この記事で触れた道具
- テレビの背面に貼るUSB給電のテープライト:調光できるものなら画面の明るさに合わせて加減できる(別の通販サイトの取り扱いページもあります)
明るさ以外に試したこと
明るさを下げるのと前後して、目に入る光そのものを減らす方向も試している。度の入っていないタイプのめがねなら視力に関係なく使えるので、試すだけなら手軽だった。
選ぶときに見たのは、画面の色が変わりすぎないかどうかだ。効きの強いものは映像が黄色く寄って、暗い場面の見え方まで変わってしまう。結局lalairodori ブルーライトカットメガネのように色の変化が控えめなものを選んで、就寝前の時間だけかけるようにしている。
どちらが効いたか
正直に書くと、効き目がはっきりしていたのは明るさを下げるほうだった。めがねは、かけ忘れた日との差が分かりにくい。ただ、かけていると画面を見続けている自覚が生まれるので、休憩を挟むきっかけにはなっている。
部屋に入ってくる光のほうを減らす
画面を下げるだけでなく、外から入る光を抑える方向も試している。
完全遮光にしていた頃の問題
それまで使っていたのは、光をほぼ通さないタイプだった。映り込みは確かに消える。ただ、部屋が真っ暗になるので、画面だけが強く光る状態になる。前の章にも書いたが、画面と周囲の明暗差が大きいと目が疲れる。
それに、昼間から真っ暗な部屋にいると、単純に気分が沈む。休日の午後に映画を一本見て、カーテンを開けたときの落差もよくなかった。
等級を下げて何が変わったか
遮光の等級は、光を遮る割合で分かれている。上位の等級は室内を暗くする用途、下位の等級は光を和らげる用途だと考えるとわかりやすい。
三級に替えると、部屋はほんのり明るいままで、直射日光だけが遮られる。映り込みの原因は主に直射光と、窓そのものが明るい面として反射することなので、これで十分だった。
- 画面への映り込みはほぼ消えた
- 部屋は本を読める程度の明るさが残る
- 画面と周囲の明暗差が縮まり、目が楽になった
- 昼寝をしたいときだけは物足りない
最後の点は正直に書いておく。真っ暗にしたい用途には向かない。寝室のほうは上位等級のままにしている。
レースのカーテンとの重ね方も試した。厚地だけを閉めるより、レースを併用したほうが光が拡散して、画面に映る輪郭がぼやける。今は昼間はレースだけ、日が傾いて西日が入る時間帯だけ厚地を引く、という使い方をしている。開け閉めの回数は増えたが、これは数秒の作業だ。
色でも印象が変わった
もう一つ、色の選択も効いた。以前は白に近いベージュだったのだが、これは光を通したときにカーテン自体が明るく光る。テレビの横に明るい面があると、視界の端が気になる。
落ち着いた中間色に替えたら、カーテン自体が目立たなくなった。壁の色に近いものを選ぶと、視界の中で面として認識されにくい。この効果は予想していなかった。
窓の位置とテレビの向き
本来は、テレビを窓と向かい合わせに置かないのが正解だ。うちは部屋の形の都合でそれができず、カーテンで対処することになった。可能なら、窓と直角になる壁に置くほうが根本的な解決になる。
画面側の対策としては、光の反射を抑える加工がされたテレビもある。買い替えのときに見ておくとよかったと思う項目のひとつだ。映像モードを見直した話と合わせて、環境と設定の両方を触ると効きが早い。
採寸だけは慎重にやったほうがいい。既製のサイズで合わなかったので、丈を指定できるタイプを選んだ。数センチ足りないだけで、その隙間から入った光が画面に届く。
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