配信の通知はオンとオフどちらが快適か|全部切って戻した範囲

見たかったはずの作品が、配信開始に気づかないまま数か月放置されていた。そんなことが去年だけで何度かあった。作品名をどこかにメモしていたわけでもなく、「そのうち配信されるだろう」と頭の片隅に置いたまま忘れてしまうのが原因だった。

配信サービス側には、たいてい新作の通知機能が用意されている。ただ自分の場合、アプリを入れた直後にプッシュ通知をまとめてオフにしてしまっていて、その機能の存在自体をほとんど意識していなかった。通知はうるさいもの、という先入観があった。

全部オンにするのではなく、作品単位で登録する

設定を開き直してみて分かったのは、通知は「オン」か「オフ」かの二択ではないということだった。サービスによって呼び方は違うものの、気になる作品を個別に登録しておき、配信が始まったときだけ知らせてくれる仕組みが用意されている。

おすすめ通知とは項目が分かれていた

警戒していたのは、レコメンドの押し売りのような通知だった。「あなたにおすすめ」「今週の人気作」が日に何度も届くのなら、確かに切りたくなる。ところが実際に設定画面を見ると、その手のマーケティング寄りの通知と、自分で登録した作品の配信開始通知は、別々の項目として分かれていた。前者だけオフにして後者を残す、という設定が普通にできる。

受け取る先も選べる

もうひとつ気づいたのが、プッシュ通知だけでなくメールでも受け取れるサービスがあることだった。スマホの通知はその場で流れてしまいがちなので、自分はメールに寄せている。週末にまとめて見返して、その週に配信が始まった作品を確認する、という流れに落ち着いた。慌てて開かなくていい分、こちらのほうが性に合っていた。

三か月続けてみて変わったこと

登録した作品は今のところ二十本ほど。そのうち実際に配信開始の通知が届いたのは六本だった。数としては多くないが、六本のうち二本は、通知がなければ間違いなく見逃していたと思う。片方は公開からかなり時間が経った海外ドラマで、話題になっていた時期をとっくに過ぎていたから、自分から検索することはもうなかったはずだ。

思っていなかった副次的な効果もあった。「見たい作品」を登録する作業そのものが、自分は何を見たいのかを整理する時間になっていたことだ。登録しようとして「そこまで見たくないかもしれない」と気づいて手が止まることも何度かあり、結果として観る本数が増えたというより、選ぶ精度が上がった感覚に近い。

通信量が気になる人は、通知で気づいた作品をダウンロードしてから見るようにしておくと、外出先でも消化しやすい。複数のサービスを契約しているなら、先に使い分けのルールを決めておくと、どのサービスで登録するかで迷わなくなる。

通知は切るものだと思い込んでいたが、必要なものだけ残す設定にすれば、単純に見逃しが減るだけの便利な機能だった。全部オフにしていた頃に戻る気は、今のところない。

逆に、通知を全部切ってみた期間もある

オンにする話ばかり書いたが、反対に一度すべて切って過ごした時期があるので、そのときのことも書いておく。

切る前と切ったあとで何が変わったか

いちばん変わったのは、開くきっかけでした。

  • 切る前:通知が来たから開く。そのまま関連作品を流し見して終わる
  • 切った後:見たい作品を思い出してから開く。目当てを見終えたら閉じる

視聴時間そのものは大きく減らなかったが、「何を見たか思い出せない時間」ははっきり減った。

困ったこともあった

続きものの配信日を逃した

毎週配信の作品で、更新に気づかないまま三週分たまったことがあった。通知が担っていた役割はここだったのだと、失ってから分かった。今は追いかけている作品だけ、カレンダーに配信曜日を入れて補っている。

期間限定の配信終了に気づけない

見ようと思っていた作品が、気づいたら一覧から消えていた。こちらは通知を戻すのではなく、月初にまとめて確かめる日を決めることで落ち着いた。頻度が減るぶん取りこぼしはあるが、常に気にしている状態よりは楽だ。

結局どう落ち着いたか

全部切ったままにはせず、追いかけている数作品だけ通知を戻した。全部入れるか全部切るかの二択ではなく、自分が待っている作品にだけ通知を許す、という形だ。

一度ゼロにしてみたからこそ、どれが本当に要る通知だったのか分かった。設定を少しずつ削るより、いったん全部切って必要なものを戻すほうが早かった。

他の通知も見直すことになった

配信サービスの通知を切ったら、ほかのアプリからの通知が急に目立つようになった。埋もれていただけで、実はかなりの数が届いていたわけだ。ついでに一通り見直したところ、本当に必要だったのは連絡用のいくつかだけだった。

面白かったのは、通知を切っても困らなかったものほど、頻度が高かったことだ。頻度が高いほど重要だと思い込んでいたが、実際は逆だった。よく届くものほど、届いたこと自体に意味がなくなっていたのだと思う。

一か月やってみて残した設定

  • 追いかけている作品の新エピソード通知だけ残す
  • おすすめ・キャンペーン系の通知はすべて切る
  • アプリのバッジ表示も切る。数字が見えるだけで開いてしまうため
  • 配信終了の確認は、月初にまとめて行う日を決める

三つ目がいちばん効いた。通知音を切っても、赤い数字が残っているとつい開いてしまう。音ではなく、視界に入る情報を減らすほうが習慣には効くようだ。

切ってみて分かった、通知の本当の役割

一か月やってみて思ったのは、通知は「知らせるため」というより「思い出させるため」に効いていたということだ。自分から見に行く習慣がない相手には、届くこと自体が入口になる。逆に、毎日のように開いているサービスなら、通知がなくても情報は手に入る。

自分の場合は後者だったので、切っても困らなかった。ただ、たまにしか開かないサービスについては通知を残している。同じ設定を全部のサービスに当てはめず、開く頻度で分けるほうが合っているようだ。

新作に気づく手は通知だけではない

通知を絞るなら、代わりに自分から気づく仕組みがいる。

おすすめ順は新しいものを上に出さない

おすすめ順は、視聴履歴と全体の人気度をもとに並ぶ。新作は視聴数がまだ少ないので、上には来ない。つまり、こちらが黙っていると新作はほぼ目に入らない構造になっている。

ジャンル一覧を開いたときの並び順を「追加日順」に変えた。サービスによって名前が違い、「新着順」「配信開始日順」などと呼ばれている。どこにあるかというと、一覧の右上か、絞り込みの中に隠れていることが多い。

変えた直後に起きたこと

まず、見たことのないタイトルが大量に並んだ。これは想像どおり。問題は、その中に配信開始したばかりの旧作が大量に混ざっていたことだった。

「追加日」は作品の公開年ではなく、そのサービスに入った日を指す。十年前の映画が今週追加されれば、それが一番上に来る。新作を探しているつもりが、旧作の再配信を延々と眺めることになった。

これは公開年の絞り込みを併用することで解決した。追加日順に並べたうえで、公開年を直近二年に限定する。この二段構えで、ようやく想定していた一覧になった。

ジャンルごとに並び順を設定できるサービスと、全体に一括で適用されるサービスがある。うちで使っている一つは前者で、アニメの一覧だけおすすめ順のまま残していたことに二か月気づかなかった。設定を変えたつもりの範囲と、実際に変わった範囲は一致しないことがある。

旧作の再配信も悪くなかった

もっとも、邪魔だと思っていた旧作の一覧が、思わぬ収穫になったこともある。以前は他のサービスにしかなかった作品が、加入しているサービスに移ってきていることがある。配信の権利は動くので、こういう入れ替わりは定期的に起きる。

逆に、いなくなる作品もある。配信終了間近の作品をチェックする癖をつけているのは、そのためだ。追加日順の一覧と終了予定の一覧、両方を見るようになってから、取りこぼしがかなり減った。

見る頻度も決めた

並び順を変えたら、毎日一覧を眺めるようになってしまった。これはこれで時間を使う。今は週に一度、金曜の夜だけ確認すると決めている。

そのときに気になったものは、その場で見ずにリストへ入れる。「あとで見る」リストを整理した話で書いたやり方と組み合わせると、探す作業と見る作業が分離できる。探しているうちに時間が終わるということがなくなった。

サービスによっては、この並び順の設定が保存されず、アプリを開き直すたびにおすすめ順に戻るものもある。毎回変えるのは面倒なので、そういうサービスでは新着専用のページのほうを直接ブックマークしている。

並び順という項目を、それまで一度も触ったことがなかった。初期設定のまま使い続けている項目は、他にもまだありそうだ。

通知を切ったぶん、何を見たかを自分で残さないと記憶のほうが流れていくようになった。一行だけ書き留めるようにしてからの変化は見た作品を一行だけ記録する習慣をつけて助かっていることに書いている。

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