合わない作品を切り上げるときの自分なりの線引き

金曜の夜、期待して再生した海外ドラマが、40分たっても一向に面白くならなかった。それでも「ここまで見たんだから」と最後まで再生を止められず、結局その夜は一話しか見られないまま日付が変わった。翌週になっても続きを見る気にはならず、そのタイトルはウォッチリストの中ほどで動かなくなった。同じような「途中で止まったまま」の作品が、気づけば七本たまっていた。

「もったいない」で見続けた分だけリストが詰まる

問題は、合わない作品を最後まで見たことそのものではなく、そのあとに残る「中途半端に手をつけた作品」だった。一話だけ見て止まっている作品が並んでいると、次に何を見るか決めるときにいちいち目に入る。見るか消すか判断しないまま毎回スクロールで飛ばすので、選ぶ時間だけが少しずつ長くなっていく。実際に測ってみたら、再生ボタンを押すまでに五分近くかかっている日があった。

もったいないと感じていたのは視聴時間のほうだと思っていたが、たまっていたのは判断の先送りだった。面白くないと薄々わかっている作品を、決めきれずに置いておくコストのほうが大きい。そう気づいてから、切り上げる基準をあらかじめ決めておくことにした。

二話目の冒頭まで、という線引きに落ち着いた

最初は「30分見て面白くなければやめる」にしていたが、これは失敗だった。一話目は世界観の説明に使われることが多く、30分の時点ではまだ何も始まっていない作品がかなりある。実際、その基準で切ったあとに評判を見て見直したら普通に面白かった、ということが二度あった。

そこで今は「一話を最後まで見て、二話目の冒頭10分まで」を線にしている。一話の終わりで次の引きが作られているかどうか、そして二話目の入りで自分がまだ興味を持てているかどうか。この二点で判断すると、迷いがほとんどなくなった。合わないと決めた作品はその場でリストから外し、視聴履歴だけ残しておく。所要時間はだいたい一時間強で、週末の一枠を試写にあてるくらいの感覚だ。

もう一つ決めたのは、切り上げる理由を一行だけ残しておくことだった。「会話劇が合わなかった」「登場人物が多すぎて追えなかった」程度の短いメモでいい。これがあると、半年後に同じ作品がおすすめ欄に出てきたときに、また同じ悩み方をせずに済む。

切り上げた作品にも戻り道は用意しておく

ただし、切ったものを完全に閉じてしまうのは違うとも感じている。体調や気分によって同じ作品の印象が変わることは普通にあるからだ。実際、疲れていた週に「テンポが遅い」と切った作品を、半年後に見直したら落ち着いて楽しめた。今は別に「もう一度だけ試す」用のリストを一つ作って、切り上げた作品のうち評判が良かったものだけそこに移している。捨てるのではなく置き場所を変えるだけなので、決断が軽くなった。

線引きを決めてから二か月ほど経つが、止まったままの作品は七本から一本に減った。何を見るか決めるまでの時間も、体感では一分前後まで短くなっている。合わない作品を早めに手放すのは冷たいことのように思えていたが、実際には見たい作品にちゃんと時間を回すための手順だったのだと思う。

視聴の量そのものを整えたい人には短編作品だけ見る週をつくったら消化のリズムが整った実感が、選ぶ前の段階で外れを減らしたい人には予告編だけ先にまとめてチェックする習慣にしたら、VOD選びの外れが減ったが参考になると思う。

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