次に何を見るか決められない時間が、作品そのものより長くなっていた時期がある。おすすめ欄を上から下まで眺めて、結局前に見たものを開き直す。この繰り返しから抜けたのは、作品ではなく作った人をたどるようにしてからだった。
きっかけは偶然だった
たまたま続けて見た二本が気に入って、後から調べたら同じ人が撮っていた。自分では別々に選んだつもりだったのに、共通点があった。それなら最初から作り手を手がかりにすればいい、というだけの話なのだが、しばらく思いつかなかった。
やっている手順
- 見終わって印象に残った作品の、監督と脚本の名前を控える
- その名前で配信サービス内を検索して、配信中のものを見る
- 配信に無ければ、名前で調べて作品の一覧だけ作っておく
- 次に迷ったとき、その一覧から選ぶ
三番目を入れているのは、配信されていない作品のほうが多いからだ。一覧を作っておくと、後から配信が始まったときに気づける。実際、半年前に控えておいた作品が急に出てきて、そのときは迷わず開いた。
なぜ楽になったのか
選択肢が十数本まで絞られる
おすすめ欄には何百本も並ぶが、ひとりの監督の作品となると多くて数十本、配信中に限れば数本まで減る。選ぶ時間が短くなったのはこれが理由だと思う。
外れたときに理由が分かる
同じ人の作品でも、合うものと合わないものがある。ただ、なぜ合わなかったのかが考えやすい。題材が違ったのか、時期が違うのか、と辿れる。おすすめ欄から適当に選んで外れたときは、そもそも何が悪かったのか分からないまま終わっていた。
見る順番に意味が出てくる
初期の作品から順に見ていくと、後の作品で繰り返される場面や癖が見えてくる。一本ずつ見ていたときには気づかなかったものが、続けて見ると分かる。これは予想していなかった収穫だった。
監督以外にも広げた
しばらくやってみて、たどる相手は監督でなくてもいいと分かった。今は次のあたりを手がかりにしている。
- 脚本を書いた人。作品の雰囲気より台詞の質が近くなる
- 撮影を担当した人。画の作りが似た作品にたどり着く
- 音楽を担当した人。ジャンルをまたいで意外なものに当たる
- 常連の俳優。監督と組み続けている人がいると、その線でも広がる
脚本でたどるのがいちばん当たりが多かった。台詞の間合いや会話のテンポは、自分の好みとしてはっきりしているらしい。
この選び方が外れやすい場面
万能ではないので、合わなかったところも書いておく。
- 初めての監督に出会う機会が減る。範囲が狭くなるのは確かで、意識して外から入れないと同じ方向に寄る
- テレビシリーズは監督が回ごとに違うことが多く、この手がかりが使いにくい
- 配信サービスの作品情報に監督名が載っていないことがある
- 同姓同名の別人にたどり着くことがある
一つ目は実際に起きた。三か月ほど続けたら、見るものの傾向がかなり狭まっていた。今は月に一本は、まったく関係ないところから選ぶようにしている。偏りに気づいたときの崩し方はジャンルが偏ってきたときの崩し方のほうにまとめた。
控え方を簡単にした
最初は紙に書いていたが続かなかった。今は見終わった直後に、作品名と作り手の名前だけを一行で残している。感想は書かない。書こうとすると面倒になって、そのうち記録自体をやめてしまうからだ。一行だけ残す形に落ち着いた経緯は見た作品を一行だけ記録する習慣に書いている。
よくある疑問
監督の名前はどこで分かるか
作品の詳細ページに出ていることが多い。出ていない場合は作品名で調べれば分かる。エンドロールで確認しようとすると、たいてい早送りしてしまって結局見ない。
たどった先が配信に無いときは
自分は一覧に書き足して置いておくだけにしている。単品で借りられる場合もあるが、そこまでして今すぐ見たいかは別の話なので、その都度考えることにした。単品に課金するかどうかの目安は単品レンタルに課金するかのものさしに書いた。
好きな作り手が見つからない
自分も最初はそうだった。気に入った作品を三本くらい並べて、共通する名前を探すところから始めると見つかりやすい。一本では分からなくても、何本か貯まると重なりが見えてくる。
まとめ
選ぶのに時間がかかっていたのは、候補が多すぎたからだった。作り手でたどると候補が数本まで減るので、迷う時間そのものが消える。ただし放っておくと視野が狭くなるので、月に一本は外から入れる。控えるのは名前だけにして、感想は書かない。その程度の軽さでないと続かなかった。

